風任せ弾丸トラベラー

月イチ弾丸トラベル SFC解脱後の楽しみ方

小さな旅 武相荘から民芸店巡り20211014



1泊2日で鳥取の民芸館を訪れる予定だったが、今夜どうしても出勤する必要があることに気づいて前夜キャンセル。


悔しいので、以前から訪れたかった鶴川にある白洲正子、次郎邸の武相荘へ


鶴川駅からは徒歩15分とあったが、時短と体力温存のため、タクシーにする。600円で着いた




幹線道路から住宅街の坂道を登った先、

門の向こうに屋敷林が見え、異なる空気が流れる田舎家はあった。




敗戦を悟り、東京からあまり遠すぎず、畑などもできるこの地を選んだスーパーセレブカップル。時代の喧騒から遠ざかったことで、後の豊かな執筆活動に繋がったのだろう。


若い頃、民芸や骨董にハマり、正子の作品を手にとった。漆器の趣味に共感し、普段使いに骨董を活かしている姿に憧れた。




残念ながら屋内撮影は禁止だったが、昔、本の写真で目にした品々を直に見られて感激した。





屋敷の奥と下は林になっていて、石像や石灯篭などがところどころに配してあった。



名品に刺激を受けて、荻窪のいづみ工芸店を目指す。志賀直邦さん著 民藝の歴史で知った山口泉さんが、戦後間もなく開いた老舗民芸店





引き継がれた息子さん(と言っても、私の遙か先輩になるが)は、とても親切で、棟方志功が開店数周年記念にと、あっと言う間に版画に着色してくれたことや、濱田庄司が「自分はいいから島岡を頼む」と言って、のちに人間国宝となる島岡達三の品を初期の作品から扱うことになったエピソードなどを聞かせて頂いた。




あまりに素晴らしい島岡の作品を、大変勉強していただき2枚購入。


ほかに、益子の女性陶芸家が若い頃に作った小皿も買った。



箱がないので、ラフな包装




コロナでずっと閉めていて、今日はたまたま空気を入れようと、店を開けたとのこと。

ご高齢で、そろそろ店を閉めるとおっしゃっていたので、近いうちに、また伺いたい。


一度帰宅後、若松河田の備後屋も再訪したくなり、重い足を引きずって向かう。

最近は銀座のたくみに足繁く通っているので、他の民芸店の品々も見て見たくなるのだ。



キャンセルした鳥取旅は、牛ノ戸焼きを再興させた吉田璋也の足跡を辿るのが目的だった。

現行の酒器があったので買い求める。



最上階ではお宝二つ発見


ひとつは、芹沢銈介の微笑観音板絵

アクセサリーのショーケースに並んで置かれ、説明も値段もないので、非売品だと思って聞くと売り物だという。買いすぎだが後悔したくない。





更に、奥に素晴らしい八角の額を見つける

松崎融さんという益子の木工家の作品で、島岡達三が賛辞を寄せている

彫り出した木に朱漆が塗られ、見たことない質感。家族や友人の写真をコラージュして飾ろう


鳥取へ行った方が、お金使わなかった

まっ、一期一会

仕方ない