風任せ弾丸トラベラー

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ANAマイルで雪の倉敷 大原美術館がつくる街 

2月の一泊二日旅は、10日から岡山へ。空港からバスで向かった岡山駅周辺は予想していた以上に開発された都会でした。




特急やくもで備中高梁駅を目指します。城には興味がないのですが、写真で見た雲海に浮かぶ備中松山城が素晴らしかったので、足を延ばしました。高梁駅には駅併設の図書館があり、ツタヤ系でスタバもあるあの有名な図書館であることに気付きました。
1階のバス乗り場へ向かうと、次のバスは午後3時までないと冷たくいわれました。まだ10時30分なのに・・・
ネットで調べてあったのですが、日曜日と平日を見間違えたのかもしれません。
縁がなかったと思い、そのまま、特急で倉敷へ戻りました。



駅から倉敷の美観地区までは、微妙な距離で歩いて15分。デミかつのかっぱでランチしたかったのですが、すでに15人ぐらい待っていたので断念。寒いのと歩き疲れで、イタリアン煉天地に倒れこみました。美味しかったけど、ピザは旅の一食目ではなかったな。




宿は美観地区入口の信号渡ってすぐのドーミーイン倉敷。7890円のビジネスホテルながら、天然温泉に、夜なきソバサービス、出入りするたび、フロントの方のあいさつも気持ち良く、最高の宿でした。しかも、隣にはファミマも。



美観地区の街並みは千葉の水郷佐原に似ていました。建物も素晴らしいのですが、観光客向けの買い食い店が軒を連ね、団体客が多くて混雑していたため、ごちゃごちゃしてチープな感じがしたのが残念です。



まずは、倉敷民芸館へ。伝統工芸品に目がないので、駒場の民芸館へは何度も足を運んでいて、倉敷民芸館を訪ねるのを楽しみにしていました。漆喰と瓦の素晴らしい建物ですが、客はまばら。展示品の説明もほとんどなく、並べ方にも工夫が感じられず、ちょっともったいない感じがしました。



一本裏道へ入ると、ぐっと落ち着いた雰囲気になり、よく、この街並みが残ったものだと感心しました。


いよいよ今回の目的大原美術館へ。

荘厳な石造りの本館ではロダンの作品がお出迎え
欧州で遊学させてもらっていた児島虎次郎が、大原孫三郎に「本物の西洋画を日本の若者に見せたい」と訴え、大原が願いを快諾しなければ、昭和の初めに全国に先駆けた美術館が建設されることも、一地方都市だった倉敷が戦火を免れ、のちに日本を代表する観光文化都市として引き継がれることもなかったでしょう。


入口に、名だたる西洋画家の名作ではなく、鮮やかな色彩の児島の作品が飾られているのも当然ですね。児島自身もすぐれた画家で、コレクションは見ごたえありました。(作品の画像は大原美術館HPから)

グレコの受胎告知やモネの睡蓮があることは知っていましたが、嬉しかったのは、セガンティーニのアルプスの真昼という作品に出会えたこと。セガンティーニは学生時代にたまたま日曜美術館で知り、何か引き付けられる物を感じて、サンモリッツまで作品を観に行った思い出があります。



個人的には本館以上に楽しめたのが別館でした。民芸を代表する浜田庄司、河合寛次郎、富本憲吉、バーナードリーチの作品がそれぞれ一部屋に展示してあり、作家の個性と特徴を体感できました。作家ごとにこれだけまとめて比較して見たことはなかったので、貴重な体験でした。

敷地内には美しい庭園もあり、鯉が泳いでいました。


翌朝は倉敷では珍しいという積雪。早朝の阿智神社へ。

急な階段を下り、美観地区の街中へ。


朝7時半開店のブーランジェリームギ、二階のカフェで朝食。



岡山へ戻る前、倉敷駅前のふるいちでぶっかけうどん。軽かったので、近くの和食店しば田で岡山ばらずしも。タイのお吸い物までついて、880円とはお値打ち。


岡山ではまず、路面電車で後楽園へ向かいました。バスのほうが歩かなかったみたいですが、旅情があって大好きなので。



そろそろ脚が限界でしたが、どうしても観たかったオリエント美術館へ。もう一歩も、歩けないので、展示を観る前に2階のカフェ・イブリクでアラビックコーヒーとチーズケーキ。手作りでとても美味しかったです。


あす以降の生活に支障が出ないよう、ホットペッパーでマッサージ店を検索。
怪しげな雑居ビルでしたが、快復しました。

岡山駅では桃太郎の脇で芸術が爆発していました。


最後は心残りだった岡山B級グルメを満喫。
エビめしにたこ天。空港でデミカツサンドも買ってラウンジで食べて満腹